2011年2月4日金曜日

パスポート更新にて思うこと

パスポートの有効期限が来月に迫っていたので
大使館で更新した。

2001年3月から10年間、
このパスポートには本当にお世話になった。

押されたスタンプは130を越え、
日本の出国回数は28回だった。
そして1面に貼られる、中国やフランスのビザ。

シェンゲン加盟国間の移動では、
パスポートのチェックがないから
それを加えると、かなりの国に行ったことになる。

悲しいことに、ある国に行ったからといって
その国のことをすぐに理解することはできない。
逆に自分が母国、日本のことを理解してないことに
気づかせられる。

個人の人生におけるプライオリティ、
宗教感、
気候、風土、社会。
それぞれの国、国民がそれぞれの
歴史の上で作り上げてきたもの、
それは、ちょっとその国にいたからといって
簡単にはわかるものではない。

じゃあこの経験は無意味かと言うと
そうでもない。
分からなくても、なんとか分かろうと
もがくなかで、得るものもあるだろう。

ただ自分にしてみれば、
それは新たに加わる、身に付くものではなくて、
何かを削ること。

それまで、自分には必要だとか
これは持っているのが当たり前だろう、
という価値観が、実はそうはないことが
異国の地で過ごすことで分かり、
それを捨てるという感じ。

きれいに言うと「洗練」なのだが
一歩間違えると、ただの「外国かぶれ」かも。

Voidと抜かれたパスポートを見返しながら
そんなことを考えていた。

あと、忘れてはならないのは
それぞれの地で出会った人たち。
この人たちの存在を無くしては
今の自分はない。

そんないろいろなものを僕に授けてくれた
パスポート。
10年の日記みたいなものですね。

更新したばっかりの
まだまっさらなパスポート。
10年後にはどんな日記が
そこには残されているのだろうか。
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